時の雫・第2部 風に乗って君に届けば§4&美音 切なさに溺れて

あとがき


はい、実はこの体育祭の頃、美音の方はこんな事になっていました。 想いを一人で募らせていたんです。
 一人の時に、彼の事を想うと、切なくて切なくて仕方がなかったんです。 この頃の美音は。

 ええ、圭史ってば、気付いていない所で大きなチャンス逃していたんですね。
いつ温度が上昇するかなんて、本人にも分かりませんからね。
圭史もこの時に意を決して頑張っていれば、違う未来が訪れていたでしょうけど。 (この話、コレが多いんですよね。この時こうなっていたら……、っていうの)
 普段はあまり感情を表に出さない圭史なんですけど、美音が襲われそうになった時ばかりは一瞬にして激流の如く表に出していました。
 対して美音には優しさの上流コース。 普通、完璧落ちますよね?
 そして、美音の様子で圭史は内心期待していたんですよね。
けど、それが壊れたのは、美音の台詞でだったんです。
「仲良かったから私の事知ってて当たり前だよね……」
圭史からすれば、いろんな意味が含まれていました。
 美音の中にいる聡の存在に圭史はあらためてショックを受け、気持ちが届かないのだと知るのです。
本当の意味はそうではなかったのに。

 いやぁ、中学の時の事がこんなにも二人の間を隔てているんですね。
些細な言葉、些細な行動、些細な出来事。
その時心に抱いていた事で、物事は大きく変わっていきます。 中々上手くいきません。
この二人の物語は、それを如実に表しています。
 さて、美音の心はこれからどうのように変化していくのでしょうか。