時の雫-辻谷聡/迂闊な一言
あとがき(ちょこと解説)
聡の2話目を読んでいただきありがとうございます。
聡から見た「美音」というテーマで書きました。
本編では全く出ず、常々「聡は美音の事をどう思っていたんだろう」という疑問……。
すっきり、とはいかなくても、まぁ解決は出来たのではないかと一人思っています。
●冒頭部分
ここはすぐお分かりになるかと思います。
春休みに美音が持っていた手作りケーキの事ですね。
弟・広司が全部一人で食べちゃったという……。
§1其処までの距離 Episode1 です。
ついでに圭史と広司の兄弟関係もこそっと出してみました。
決して、仲の良い兄弟……、というわけではないようですね。
美音の事は自分から話さない圭史。何も考えずに問うてみて何かを察する聡。
そんな二人でした。
●言ってみた一言に後悔・そして思考
興味がないわけではないけれど、「女」と言われて思い浮かべるのは「美音」のようです。けど、それ以上でもない……。
●樹との会話・過去の美音
相手が樹だから知りえた事ですね。
どう思ってるとか、何を見た、とか、誰にも言っていない事だと思います。それは勿論圭史にだって。
他の人間が思っているだろう「美音」と、聡が思っている「美音」は大分違いますね。
美音自身、聡にも周りが思っているように自分のことを「女の子」に思っていると本編で語っていましたから。
聡から見れば、美音とは大分開きがあるように感じていたんですね。
●聡の独白
美音に対して、初めて出てきました本音です。
今まで訊かれた事がなかったから考えた事なかったけど……。
で、考えてみたらそうだった。ってな感じです。
好きだったら付き合ってみたらいいじゃん。
いやいや、中学生の頃って、そんな簡単じゃないですよー。
その点で言うと、大人の方が簡単かも。
些細な気持ちが交錯して、周りの人間も影響して、簡単にそう思ったからってそのまんま行動に移せる年頃ではないと思います。
特に、話の中の、この3人は。
そして付け加えるなら、聡の横には圭史がいた。という事です。
ここまでお付き合い頂きましてありがとうございました。
時の雫ワールド、これからも楽しんで頂けるよう頑張りますデスー。
2007.11.01