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その9 −−− 6月美音に折り畳み傘を貸した件について
6月のある朝。(谷折side珍しい出来事より)
「あ、おはよ」
先に気付いた谷折の挨拶に、どこか嫌そうに圭史は返す。
圭史「…はよ」
そしてほぼ同時にくしゃみをした二人。
谷折「あー?風邪かぁ?」
自分の事を棚に上げて言ってきた谷折。
圭史「お前こそ。傘持ってたくせに水溜りに転びでもしたか?」
谷折「転んでねーよ。……あれ?お前だって置き傘あるって言ってたろ?」
その台詞に圭史は顔をゆーっくりと反らしながら言葉を放った。
圭史「……そうだったな」
谷折「ん?もしかして」
圭史「じゃ、俺先に教室に向かうから」
スタスタと一人先に歩いていきながら圭史は一人ごちる。
圭史「あぶねーあぶねー」

後日談。高3になってからのとある日に。
圭史「んなもん、他の子にわざわざ貸したりするかよ」
谷折「自分が濡れてまでしてな」
圭史「そーそー……、え?」
にちゃ〜と笑みを向ける谷折。
谷折「やっぱりそうだったんだ」
圭史「お前、カマかけやがったな……」
谷折「ぴんぽーん」
圭史「お前、覚えとけよ……?」
谷折「もうその台詞は聞き飽きましたー」
その台詞にムッとした圭史。
圭史「伊沢ー伊沢ー、いーさーわー」
谷折「わーわー!なんだよー!」
圭史「へん。あーすっとした」
谷折「うぐぐぐぐ」

 

 
谷折ってば結構するどい?(笑)
それに腹いせをする圭史。ちょっと子供っぽく・・・(月の猫)