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その10 −−− 体育祭の帰り道の事を思い出して
美音「あ。」
圭史「なに?」
美音「今、ちょっと昔のこと思い出した」
圭史「どんな?」
美音「うん」
圭史「いつのこと?」
美音「うーん。体育祭の日のこと」
圭史「いつの?」
美音「高校2年の」
圭史「で、なに?」
美音「……」
圭史「凄く気になるんですけど」
あさっての方向を眺める美音
横目で見る圭史
圭史「…人前で襲うよ?」
それにぎくっとする美音
美音「んー、知ったら瀧野クン怒っちゃうかもしれないし」
圭史「・・・。でも気になる」
美音「じゃ、怒らないって約束してくれる?」
いつもよりは少し甘えた口調と上目遣いに、内心くらくらの圭史
圭史「うん、約束する」
美音「えへへ。体育祭のあの帰り道、告白しようとしてた。もうあの頃すきだったから。自覚してなかったけど。無意識で気持ち伝えようとしてたんだ。実は」
圭史「え?」
美音「でも、なんとなく話から言えない様な内容になったからやめちゃった」
圭史「・・・え?」
あまりのショックに手に持っていた本を落とした圭史
圭史「…じゃあ、もしあの時に俺が迫ってたら、どーしてた?」
美音「え? …嫌がったりはしなかったと思うよー?」
がくっとうな垂れる圭史

心の声
圭史「…俺の、今までの苦労は…、し損?うわー、もっと早くに、どーせなら押し倒しときゃ良かった…!」

 

 
今までの時間と苦労を返せ、みたいな(笑)
結構脱力する瞬間よね(月の猫)